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千年一日珈琲焙煎所は茨城県つくば市にあります。自家焙煎の珈琲豆と喫茶、けん玉、本。ときどき展示、ライブ、フィーリングカップル。生活と街角の風景。

〒305-0005 つくば市天久保3-21-3 星谷ビルF・G(行き方)tel 029-875-5092
火・水曜定休 11:00-19:00(sun18:00)

帰りたかった場所

中村まりさんが歌ってくれた新しい曲。
仮のタイトルだって言ってた。
“Still in the sun”
英語の歌詞の内容はわかってないけど、
無邪気さを肯定され
祝福された存在に向けられた歌だと思った。
『純真』ってこんなふうだった。

 私はかつて子供だったし、一緒にライブを聴いていた妹も子供だった。
今だってそんなに変わらないんじゃないかと思うけど、
それは姿かたちの話ではなく、関係の根幹が変わらないということだ。
みんな子供だったし、ひとりひとりの奥にはずっとこどもが生き続けている。
子供がお母さんに「おうちに帰りたい」って言ってるのをよく聞くけど、
私は今だって、おうちに帰りたい、にときどきなるし、
10年後も、ばあちゃんになっても、自分の家にいたとしても、
ふとした瞬間に、おうちに帰りたい、と思うに違いない。

 住んでいる家でも、過去でもなかったら、じゃあどこに帰りたいのかって
自分でも分からないけど、まりさんの音楽はその帰りたかった場所に触れるのだと思った。

空白の3時間に思うこと

 9月3週目の土日は連休の1日目と2日目。

mail.jpeg 千年一日の店は二日間ともお客さんが来ない空白の時間が続いて、15時を過ぎたごろ一度にやって来た。強い夕立が一瞬通り過ぎるように。
「今日はお客さんいっぱいだね。」と常連さんに声をかけられる。実際は『今日は』ではなく『今だけは』なんです、と言おうとした。

 人も、店も、ドアが開かれ、人がやってきて、持ち込まれるそのエネルギーで成り立っているようだ。私は内向的に過ごす時間が好きだけど、内向きで居続けると行き詰まる。他者との関係が途絶えたとき、閉鎖的な壁の内側で自分の存在について思い悩んでいる。
 すべての生は、他者との関係のあいだで言葉や言葉じゃないものを交わし、お互いの一部を交換し、認め合う営みによって支えられているんだなと思う。


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ヒロトさんの今日は

ヒロトさんの今日は
珍しくリュックを背負ってきました。
なに入っているんですか?とまわりが聞くと中身を見せてました。
私も横目で見たら、デジカメとおもちゃのピストルでした。
捕まりませんか?と聞かれ「つかまらないです」と答えていました。

ヒロトさんから「働きにいってもいいか?」と電話がかかってきます。
何度でも。どこにいても。
店で働くにはハードルがあり、今は働けないでいます。
豆のピッキングや皿洗いの仕事をしてもらう以前に
店に来るまでにすること、服装や身だしなみ、
手洗いやトイレの使い方をサポートしてくれる人が必要です。

200908281822002.jpg近くに行ったときは、ヒロトさんのアパートに立ち寄ります。
一人暮らしをしています。
ピンポンを2、3回押すと、どたどたと足音が聞こえてドアが開きます。トランクス姿が多いですが見慣れたのでもう気になりません。
一言交わすと奥の部屋に引っ込んでいきます。
私も部屋にあがっておじゃますることがあります。
たいてい片付けをしています。
洋服を捨てるのもためらいません。先日も全部捨てたらしい。着ている服をのぞいて。
床に黒い物がいくつも落ちていて何だろうとよくみるとハチでした。
部屋に入ってくるハチを「百円ショップで買ったスリッパでたたきました」とヒロトさん。200908281825000.jpg
あけっぱなしでがらんとした押し入れに新しいイルカのぬいぐるみが目立っています。最近、大洗水族館で買ったもので気に入っているみたい。ちょっと遊んでみてください、と撮ったショット。

ヒロトさんの部屋をのぞくのが最近ちょっとしたマイブーム。



タグ:障害者
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つくばスタイルの反応

20090824_1123853.jpg 『つくばスタイル No.9』(8月25日発売)に千年一日の店が掲載され、少しお客さんが増えました。とはいえ、1人しか来ない日もあったみたいなのでムラはあります。9月2週目の土日は途切れることなくお客さんが来てくれたので働きがいがありました。「前から気になっていたけど載っているのを見て」と『つくばスタイル』が後押しになって来てくれたお客さんもいます。県外から来られる方も割と増えています。

 近頃、勢いづくヒロトさんからの電話がまたかかってきたのかなと思って出たら『そちらの店はキリスト教の方がやっているのですか?』という問い合わせでした。心の準備ができておらず間があいた、まごついた返答をしてしまいました。マザー・アン・リーの言葉やシェーカースタイルを意識して、といった店の紹介を読んで問い合わせてくれたのだと思います。多様な反応があるとうれしいです。

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音楽で表現される意志

 河崎さんとあのコントラバスとがつくる音の場は独特だ。

 河崎さんとコントラバスがとる体位、河崎さんの姿勢、音色、それらがどれも独創的で変化に富むものだから、目をそらせず魅入ってしまうし、時々不思議と笑ってしまう。河崎さんは偶発的にその場で生まれた音も許容しているようだった。もしかしたらここには「余計な音」というのは存在しないのかもしれない、とライブを聴きながら思った。


 今回は、音楽に色濃く反映している河崎さんの思想をかいまみれたこともうれしかった。
「ソの音を弾くとソ以外の音もたくさん出るんです。」と河崎さんは自分の使っている弦(羊の腸で作られたガット弦)の説明をしてくれた。河崎さんは既定外の音も出やすい古来からの弦を選んでいる。音の調整がしやすいスチール弦に比べてノイズが多いから好んで使う人はもうほとんどいないらしい。

 私が共感したのは「ほんとは存在しているのに存在してないことにされてしまっているもの」に向けられた河崎さんの視線。誰かの都合でないがしろにされてしまっている存在を、河崎さんはできる限り見過ごすことがないよう神経をつかっている人ではないかと思う。自分の限界もわきまえながら。


 私は河崎さんが音楽を通して表現しようとする意志のようなものを、自分も大切にしたいと思った。



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持ちこまれる緊張感

 200909021413000.jpg今日は定休日で店は休みだけれど、前田さんが明日からの個展のために作品づくりをしているので、店の様子をうかがいに行きました。出がけに家の草に蜂の巣を見つけ、ついじっと見てしまい、うわっと身震い。

 店に到着して店内に入ると、目を奪われる空間が作られはじめていた。非日常的な異物の存在に思わず笑ってしまう。作品はどんどん壁に広がって虹のように木材が渡されていった。完成を見ずに今日は帰った。

 前田さんのダイナミックな木材の作品以外にも絵が何枚か展示されました。その絵を覗き込むと、ちょっとヤバいもの見た感覚になって思わず目をそらした。でもまた絶対見ちゃうんだけど。混在する感情。一抹の不安、恐れに似た感情、わずかな後悔。膨らむ好奇心。

 そうだ、たぶん。蜂の巣の、あの一つのところに凝縮した数多くの穴が放つ圧倒的な力と、前田さんの作品がもつ力って似てると思う。

 千年一日の場に持ちこまれた「緊張」感。

前田穣展「Breaking Margins ブレイキング・マージン」 
2009年9月3日(木)〜15日(火)(水曜日は定休日です)
11時〜19時(日曜は18時まで)

タグ:前田穣
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